北海道・開拓者精神に出会う旅⑤~小樽:金融資料館~

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2016年8月25日~30日に5泊6日で北海道に行ってきました。
そこで感じたこと。観光だけではない歴史精神との出会いをまとめていきます。全5回、今回が最終回です。

<<2017/5/4追記>>再訪問したため記事を追加しました。全6回です。

 

*北海道・開拓者精神に出会う旅*

①札幌:北海道博物館と開拓の村

②札幌:北海道大学

③JAPAN MISSION PROJECT in北海道

④小樽:商店街での出会いと水天宮

⑤小樽:金融資料館:本記事

⑥囚人たちの開拓史

 

小樽の街並み

まだまだ小樽探索は続きます。

 

小樽は、先の大戦にて、港や船は攻撃を受けましたが、街自体は空襲を受けなかったため、昔の建物がたくさん残っていることも特徴です。このため、明治時代の建物があちらこちらにたくさんあります。

こういった歴史的価値が見直されるまでは、建て直しが進んでいたそう。維持費用もかかりますもんね。なんとかこれからも維持していってほしいものです。

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木造と石造。異なる材料による建物は、地震が多い地方では見られないものです。


日本銀行旧小樽支店・金融資料館

 

つづいて、友人お勧めの金融資料館に行ってきました。ここが最高に面白かった!!!

 

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日本銀行旧小樽支店

http://www3.boj.or.jp/otaru-m/

“北のウォール街”と呼ばれた当時の歴史的な建物を利用し、日本銀行の歴史や業務、小樽の発展についてご紹介しています。

wikipediaより

日本銀行旧小樽支店金融資料館 - Wikipedia

なんといっても建物自体も素晴らしいです。東京駅の設計者として知られる日本の近代建築の祖、辰野金吾氏による設計です。


コンパクトな展示で、世界情勢のなかでの北海道の開拓の歴史と金融の歴史が、非常に分かりやすく整理されていました。特に最初の歴史展示ゾーンのパネルが凄い。

立ち寄ったときにちょうど館内ツアーが始まる時間で合流できたのですが、ガイドの方は旧小樽支店に勤められていた50~60代くらいの男性の方。端的な説明に経験と歴史の造詣があり、わかりやすく理解することができました。

 

「北海道が江戸時代、人々の興味関心が集まらなかったのは、当時のお金である米が取れなかったから。」最初の説明の一言ではっとさせられます。

 

そして、以下の物語が語られます。明治維新が起こり西洋の近代化を受け入れる中で、開港して貿易を進め、産業化にともなう炭鉱開発が進みます。また、金本位制に基づく金鉱山の開発も進められました。このように時代に即した北海道の価値が高まることによって、ますます投資が促され北海道に金融資本が集まってきます。当時は”北のウォール街”と言われたほど。その力が動力源となり開発が進んでいったのです。

 

前日に訪れた北海道博物館や開拓の村で感じたのは、まさに開拓者としての人のあり方。それを表舞台とすれば、その裏では、社会の血液ともいえるお金の流れの変動や金融システムの変遷があったのでした。ここ数日にわたる北海道の歴史探訪での蓄積がきれいに整理されたように感じ、歴史の理解が一段と深まりました。

 

近代の金融歴史の中で、現在に至る世界の基礎になる出来事と言えば、中央銀行システムの成立と、金本位制から管理通貨制度への変化ではないでしょうか。いずれも欧米の発案により基軸システムの地位を築いています。今の世界情勢(中国を除く)はほとんど欧米が基礎となっていますね。

 

あらためて、、最も深い基準が変わらないと今の世界は変わらないと感じました。変えたい人がすること、それはGAME CHANGEしかないのです。

 

なお、後日、東京にある日本銀行の本店見学と貨幣博物館も行ってきました。一定の見識が得られ面白かったのですが、残念ながら、展示内容の文章の質では小樽に軍配が上がります。東京だと色々な方面への配慮から立ち入った表現をすることが難しいのでしょうか。これを機に、全国各地の博物館にも積極的に足を運んでみたいと思いました。

 

北海道・開拓者精神に出会う旅の総括

 

今回の旅ではこれまで書いた場所以外にもたくさんの場所を訪れました。サッポロビール博物館でも北海道の精神を感じましたし、歴史を語る上では北海道神宮・開拓神社も外せません。食べた食事はすべておいしくてとっても感動しました。

 

これで札幌と小樽しか行っていないのですから、巡るにはいくら時間があっても足りない・・

 

こんなにも深く歴史とともに歩く旅路は人生ではじめてでした。驚き、感動、涙、希望、様々な想いを行く先々で感じました。

 

人生の日々がこのような驚き感動の連続になれば、こんなに楽しいことはありませんね。旅という特別な環境だからではなく、常にそのように感じられるようになりたいものです。そして、小樽で感じたように私自身、GAME MAKERとしての生き方をもっと深めていきたいです。

 

ここまでお読みいただきありがとうございました!

 

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Written by
チームワークコンサルタント miwa