映画「日本独立」の感想

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先日、映画「日本独立」を観てきました。戦後の日本におけるGHQ占領下での日本国憲法成立に向けた攻防を描いたストーリーです。これまであまり取り上げられてこなかった題材なのでとても興味深く観ました。

 

第二次世界大戦直後、GHQに占領された日本において、そのGHQと互角に渡り合った一人の男がいた。やがて内閣総理大臣として戦後史に名を刻む吉田茂、そして彼の右腕として活躍した白洲次郎。米国主導で早急に憲法改正を推し進めようとするGHQに抵抗し、熾烈な”戦い”に挑む二人。そこには一刻も早く日本の独立を勝ち取ろうとする、未来を見据えた覚悟があった。親子ほども年の違う二人の絆と独立への思いを軸に、彼らが渦中に身を置いた、憲法改正にまつわる熱いドラマがよみがえる。

ー公式パンフレットよりー 

 

敗戦直後であってもなお日本の未来を見据えて戦い続けたその時代の人たち。その様子を見て、国を存続させるということはどういうことなのかを考えさせられました。憲法をつくるということはその後の日本国民みんなの行動の道も作られるということ。日本人にとっては悔しさを覚えるシーンもたくさんありましたが、苦しい境遇のなかでも誇りをもって堂々と交渉する姿に日本人の誇りを感じました。

 

あらゆる時代の局面でたくさんの人の意思があって意思決定がなされたからこそ今の私たちの環境が創られていることに感謝を覚えました。そして私自身の行動も未来の人々の環境につながることをあらためて実感しました。

 

ところで、見に行ったのは金曜日。平日の映画館はコロナ禍でもあり人が少なく、そんな中でもこの映画の客層は50代60代が中心。若い人たちがほとんどいませんでした。いくら平日の昼間でも、他の映画はもうちょっと若い人たちがいるものです。

 

私はその映画館の様子を見ながら、明治維新から第二次世界大戦、その後のGHQ占領やそこからの国際社会への復帰の歴史は、確かにこの国日本の出来事なのに、あまりにも現代の私たちの現実からはかけ離れすぎていることにやるせない思いを感じていました。

 

3世代も遡ればその時代だったはずなのに、どうしてこうも現実味がないのか、自分たちとつながらないのか。他の国だったらもう少し感情も伴って感じられるはず。私自身は興味を持っていろいろと学ぶなかで今でこそやっと色鮮やかに感じられるようになりましたが、普通に学校教育を通過して普通に社会人として暮らしていたままならこうはならなかったです。それほどまでに私たちは歴史を感じにくい環境になってしまっていて、それはとても悲しいことです。

 

この映画の監督である伊藤俊也監督は現在83歳になられ、小学年生の時に終戦を迎えたそうです。伊藤監督から現代を生きる私たちへのメッセージがこの映画から強烈に訴えられていると感じました。

 

nippon-dokuritsu.com

 

 

 

 

Written by miwa(@miwa_spring33)  

 

 

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