映画『コスタリカの奇跡』をみて〜世界の構図を変えるための日本の役割がある
昨日、自主上映会にて、『コスタリカの奇跡~積極的平和国家のつくり方』という映画をみました。
1948年に軍隊を廃止。
軍事予算を社会福祉に充て、国民の幸福度を最大化する道を選んだコスタリカの奇跡に迫ったドキュメンタリー
事前に予想していた内容は、コスタリカの成功ストーリー。
ある意味ではよい面にだけ光を当てた、プロパガンダ映画だと思っていました。
実際の映像はどうだったかというと、コスタリカの歴史の光と影、そして常に隣合わせであるアメリカとの関係性を描いたものでした。
なぜコスタリカは軍を持たないのか
コスタリカは、1948年に軍を廃止しています。それは、ある革命家ともいえる英雄によって成し遂げられたものでした。
しかしそれでハッピーエンドではなく、その後も幾度となく、軍を持つかどうか、戦争に加担するかどうかの選択に迫られています。映画ではコスタリカの歴史を追いながら、その様子も描かれています。
途中のインタビュー映像で、なぜ軍を持たないのかという問いに対して、正確には覚えていませんが、「軍を持っても意味がないから。」という回答が、とても印象的でした。
小国であるコスタリカが軍を整備したところで、強国の軍備予算に勝てるわけもない。それであれば、軍隊は持たずに、国際社会の世論に訴えよう。誰かが味方をしてくれる。
これは、ある意味でとても賢い選択だと思いました。
だけど、同時に深い諦めも感じます。
自分たちは非力であり、世界は変えることはできない。せめて戦いを放棄して、自分たちだけでも平和な心で過ごそう。
とても尊い意志ではありますが、 小国の哀しみを感じた描写でもありました。
事実、コスタリカはアメリカの軍事行動の影響を受け、何度となく危機が訪れています。そのたびに、民衆に問い、決断をしなおし、平和を維持し続けているのです。
私は、残念ながらこの先もずっとこの繰り返しなんだろうな・・・と思ってしまいました。
一方の、アメリカの悲哀
映画のなかでは、まるでアメリカは悪の枢軸のように描かれていました。1%の上位階層が、99%の下位階層を支配する、この世界の構図を変えなければいけないと、訴えられていました。
私は、こうなってしまった人類の歴史に対して、深い悲しみを覚えると同時に、アメリカの悲哀も感じました。
この映画は、アメリカ人の製作者が多数関わっての作品なのです。既存の勢力に対する抵抗勢力なのかもしれませんが、そうやって、たくさんの人々が声をあげていても、なかなか変化できない、アメリカ。
しかし、思うのです。
この映画で描かれているように、世界中の国々は、アメリカの影響下にある。軍事面でも経済面でも政治面でも。
アメリカが変化することなしに、世界の問題解決は、ありえないのです。
世界の構図を変えるために、日本の役割がある
コスタリカが選択したポジションを考えながら、私は考えていました。
「日本の役割は、一体なんなのだろうか??」
アジアで唯一自ら近代化を成し遂げた日本。
人類史上、唯一、原爆2つを経験している日本。
戦後、経済成長を遂げながらも、バブル崩壊という傷を再び背負った日本。
そして、今では、若者が生気をなくし、課題先進国と言われている日本。
しかし、いくら落ちぶれたと言われようが、日本はGDP世界第3位の大国です。
ここが、コスタリカとは大きく異なるところ。
一見、日本もコスタリカのように「戦いをやめて、自分たちだけでも平和に生きよう」とすることが、よいように思えます。
でも、本当にそうなのでしょうか??
日本だからこそ、世界に発信できることがあるのではないでしょうか?
軍事力の戦争をするという意味ではありません。
日本は二度と戦争をしないという決断をした国ですよね。
では一体、何をすべきなのでしょうか??
私はそれは、日本モデルの教育の発信だと考えています。
それがこれからの時代に求められていると確信しています。
そのためにまず、日本人が日本人の価値を認識して、アイデンティティを立てる必要があるのです。
日本モデルの教育に興味をもたれた方へ
最後にお知らせです!
来たる10月7日に、東京にて、まったく新しい教育の必要性を語る、平和ムーブメントのイベントがあります。
アジア・アメリカの情勢をふまえた、参加者にとって、一歩も二歩も意識の広がるお話が聞けること、間違いなしです。
ぜひたくさんの人とこの内容を共有したい!!懇親会もあります。
みんなで一緒に、日本の未来について語りましょう!
お読みいただきありがとうございました。
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Written by
チームワークコンサルタントmiwa