映画『この世界の片隅に』を見ました
2016年公開の映画。やっと見ることができました。
とても『日本』を感じる映画でした。
もうすぐ8月ですね。この季節になると、日本人にとって忘れられないあの夏に思いを馳せます。
ネタバレになりますが、この映画を通してたくさんの人と思いを共感できたらとても嬉しいです。
変わらない日本人の気質
どんなときでも日々を笑いながら過ごし、あらゆるものをいつくしみ、ありがたくとらえる。
日本人とは世界でも特別に明るくほがらかな民族だと、私は感じています。実際に外国でそのように言われたこともあります。
それは戦時中であっても、終戦後であっても変わらず。
検兵さんに主人公のすずのスケッチブックの絵をスパイだと疑われたあとにも、笑いころげていましたね。
最後のほうのシーンで、アメリカからの配給のスープさえもおいしいと笑って食べていたのもとても印象的でした。
どんなときも笑って過ごそう、そんな姿に日本人の強さを見ました。
終戦で深く刻み込まれた涙
呉の焼夷弾による空襲、広島への原爆投下を経て。
最後に敗戦を知ったすずが泣き崩れるシーンがありました。
すべてを犠牲にしても国のためと耐えてきた国民が、敗戦を知ったときの気持ちはいかほどだったでしょうか。
大切にしてきた心の火が燃え尽きてしまった、そんな絶望だったのではないかと思います。
現代に生きる私たちはまるでもう忘れてしまったかのようにまったく異なる日常が広がっています。
けれど日本という土地に日本人の心の奥底に、この悔しい悲しい涙のエネルギーは今も無意識に眠っている。私はそのように思います。
この国を残してくれた先代の皆さまをそばに感じながら、今を生きる私たちに何ができるかをいつもいつも考えていたいです。
アニメーションだからこその心の描写
実写映像ではなくアニメーションだからこその自由なやわらかい心の様子がたくさん表現されていました。
香水の香りをお花が咲いていることで表現したり、水面のしぶきを白うさぎで表現したり、
空襲の火花が、水彩絵の具が散らばるようだと表現したり。
すずの心ではあの画面がみえたのです。なんて繊細で美を感じる表現なんだと感動しました。
アニメーションは言わずと知れた世界に誇る日本の文化コンテンツです。
戦争をテーマにしたメッセージもアニメーションに乗せることで、あの当時の様子や想いをよい形で世界に伝えられると感じました。
戦争がテーマのおすすめの日本映画
最後に戦争がテーマになっているおすすめの日本映画をご紹介します。
現・北方領土に住んでいた日本人とソ連・シベリアとの関係性を描いた、珍しいテーマの作品です。
絵がとてもきれいで親子や人のつながりが書かれた作品です。
広島原爆投下から10年後と現代に生きる2人の女性を通して、現在までに至る原爆の影響を描いた作品です。こちらも暮らす人々の心が繊細に描かれています。
「この世界の片隅に」と同じこうの史代さんの原作です。
ぜひご覧になってみてください!
みなさんのおすすめも教えてくださいね。
お読みいただきありがとうございました。
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Written by
チームワークコンサルタントmiwa