映画『海に浮かぶ小瓶』~イスラエル・パレスチナ紛争の間に生きる2人の物語
先日、アンスティチュ・フランセで行われた『海に浮かぶ小瓶』上映会・伏見操さん佐藤慧さんトークショーに行ってまいりました。
あらすじ 17歳の少女タルは、自分の家のすぐ近くで起きた自爆テロをきっかけに、パレスチナとイスラエルの間に、憎しみではなく希望を見出したいと考える。「パレスチナのだれか」に宛て、瓶に入れた手紙は、ガザ地区の一人の青年に届いた……
この映画は、イスラエルに住むフランス人の少女タルと、パレスチナに住む青年ナイームの交流の物語です。
それぞれの国で起きるテロ・紛争という民族問題と、ひとりの人間としての交流の葛藤を描いています。
決して直接会うことはない2人がemailを通じてやり取りをして、最後に一瞬だけすれ違う、そんなストーリーです。
イスラエル・パレスチナ問題。
世界の紛争問題のなかでも、長い歴史やたくさんの人の感情も絡む複雑な問題です。でもその地域で暮らす人々にとっては、目の前で繰り広げられるテロや報復攻撃が日常となっているんですよね。
少女と青年が抱く生身の人間としての純粋な気持ちの葛藤がこの映画では描かれていて、胸が締め付けられる思いでした。
映画の中では何か答えを提言したり強いメッセージがあるわけではありません。現実をただただ描いているだけ。これをどのように受け止めて何をするかは、一人ひとりにゆだねられています。
日本にいるとついつい、日々のやることに忙殺されて平和ボケな発想になってしまいます。もちろんそれはそれで仕方がない部分もあります。
でも、人はなぜ争うのか、なぜ奪い合いは終わらないのか。これは目をそらしてはいけない人類の課題ですよね。
諦めたくないし諦めてはいけない。なぜならば必ず根本原因があるし、それを解決できるのが人間の力だからです。
悲惨で残酷な現実の裏にあるのは、共通の仕組み構造です。この映画を見ながら、本質へアプローチする重要性をあらためて感じました。
お読みいただきありがとうございました。
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Written by
チームワークコンサルタント miwa