東京2020オリンピックは成功だったと言いたい

賛否両論のなかで終わった東京オリンピック。

終わってなお開催しなければよかった、最悪の結果に終わったという意見が散見されていますが、私はあえて成功だと捉えることが大事だと思っている派です。

もともと私は感動ストーリー大好き人間で、平昌オリンピック（2016韓国）も現地観戦した人なので、オリンピックについては格別の想いがあります。オリンピックを平和の祭典として存在させるために、人々が心を寄せること自体が偉大な試みだと思っていますし、そんななかでもコロナ禍で開催した今回のオリンピックは特別です。開催するかしないかでここまでもめて、延期にまでなったのは史上初ですから。

それくらい人類歴史上で大事な役割を日本が担ったことをまず称えたいと思います。急な運営変更に耐えられるのも日本の遂行力あってのことだと思うのです。だれもが好き好んではやりたくないこのターンをやりきった。それだけでも凄いことだと思いませんか。”「損すること、別れること、死ぬこと」だけが人間が自分自身で統制できることだ”という令和哲学者NohJesuさんの言葉があります。まさに「損すること」しかないこの状況でもやりきったのです。誇らしい選択だったと思っています。

オリンピックでの選手たちの輝かしい活躍は皆さんご存知の通りですね。メダル数史上最多58個、金メダル数も史上最多の27個。ソフトボールと野球の2008年以来のオリンピック競技の復活、空手やスケートボード、サーフィンなどの新種目。卓球混合ダブルスでの金。体操男子個人総合。ボクシング女子やバスケットボール女子、体操女子など種目初のメダルもありました。柔道やレスリングも実力を発揮できました。競泳やバドミントンは少し残念な結果でしたが。いろいろな涙があって考えるだけで胸が熱くなり感動がよみがえります。

そんななかでも私があらためて気づいたことは、極めて当たり前のことなんですが、総じて選手たちが若いということです。例外はあるものの、10代〜20代の選手たちが一生懸命この日に向けてそれまでの人生の時間を投入しています。一瞬の勝負にかけるその輝きに本当に本当に感動しかありません。

若い選手たちの活躍は未来の希望そのもので、これからの日本に対して明るい展望を感じました。「あぁそうか、オリンピックというのは国民にこんなにも未来への希望を感じさせるものなんだ」と感じたのが大きな気づきでした。これだけでも開催した価値があります。どれだけ金銭面で損したとしても何事にも変えがたいと思います。コロナで社会の雰囲気が停滞して経済も鈍化、そんななかで人間の純粋さひたむきさをあらためて呼び起こしてくれたからです。

コロナが発生してからの意思決定の遅さに関しては政府の対応がベストだったとは思いません。開会式閉会式の演出ももっとできただろうという感想もあります。ただ、今できることをなんとかやりきったことをみんなで喜ぶことが今は大事だと思います。閉会式で見たパリの様子はとても素敵でしたし、来年にはすぐ冬季北京オリンピックが待ち構えています。平和の祭典のバトンが日本から無事に渡せて本当によかったです。

無観客への対応など急な運営変更に対応してくださった運営の皆さん、ボランティアスタッフの皆さん、環境が変わったなかで精一杯の結果を出してくれた選手の皆さん。本当に感動のオリンピックをありがとうございました。

Written by miwa(@miwa_spring33)