組織の中で足を引っ張りあう現象はなぜ起こるのか
『いつもみんなのためにとリーダーで振舞っているが、まったく違う見方をしている人から濡れ衣にも近いことを言われてさすがにへこんだ。』
こんな経験をしたことがある方はいますか?
最近このような現象が身近で起こっていて、思えば学生時代もあったと思い出しました。
私は学生のときに、留学生をサポートするボランティア団体の中心メンバーとして活動していました。
それはそれは熱く、後輩にも活動の魅力を語ったり、他大学の仲間とも定期的にワークショップを開催したりしていました。NPO法人の助成金をもらい研修論文を書きつつ研修会も開催しました。
学生なのによくあそこまでやったなぁと今思えば感じます。
一方で、後輩たちのなかには、私たち先輩のやり方に付いていけないと感じる人たちが一定数いました。
彼らは定期的に集まっては不満や愚痴を言っている状態になっていました。
うすうす感じてはいたものの、見てみないふりをして目の前の活動に没頭していました。留学生をサポートするビジョンに燃えていましたから、その活動に忙しかったのです。
あるとき、私たち中心メンバーと一緒に活動しつつも、彼ら不満愚痴グループにも顔を出している人から、このように言われました。
「あなたたちのこと、後輩は『コワイ』と思っているよ。
意見を聞き入れてくれないと思っているよ。
色々な立場の人たちの意見を聞き入れるあなたたちになれるかな?」
この言葉を聞いたときに、正直言って何を言われたかさっぱりわかりませんでした。
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何を言ってるんだ、このひとは。
なぜならば、私たちは後輩たちの意見を否定したり聞き入れないということはまったくなく、むしろ大歓迎だと思っていたから。
そう思っているなら言ってくれればいのに、なぜ”意見を聞き入れない中心メンバー”ということになっているんだ??
しかも助言のような顔して忠告してきた人自身こそ、私たちのことをよくわかっているのだから、そうじゃないよと言ってはくれなかったの??
ひどくショックを受けて、涙ながらに言い合いになったことをよく覚えています。
今ならよくわかります。
彼らの意識にとっては、そういう私たちができあがっていたのだと思うし、なにか巨大な悪の虚像を見ていたんだと思います。例え私たちにそんなつもりはなくても。
私たちに足りなかったのは、何でも率直に言うコミュニケーション。
そしてお互いにフラットな関係だという大前提の共有。
火種が小さいうちにフランクに話し合えれば、ここまでにはならなかったのに、人間の妄想というのはどんどん作り上げてしまうのです。そして組織をうまく機能させなくなる。それが人間の脳機能が作り出すストーリーだからです。
この脳機能の癖を知って道具に使える境地にならない限り、チームプレイは絶対に実現できないんです。悲しい現実ですが・・・。わからないからこそ、みんな傷だらけになってしまうんです。
これをnTechでは「観点の問題」と呼んでいます。
(体験セッションでお伝えしているので、気になる人はメッセージくださいね)
観点の問題を解決したところから本当のチームプレイが始まります。
私はそんな関係性を結べる人たちがどんどん増えてほしいと心から願っていますし、そのためにこの仕事をしています。
気づいた人たちからつながって、みんなにとって安心で楽しい環境を作っていきたいです。それがひいては組織の発展にもつながっていきますから。
次の記事では観点の問題を解決するには?をご紹介しますね。
お読みいただきありがとうございました。
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Written by
チームワークコンサルタント miwa